さいたま市の市民グループと連携

入間小のケヤキを未来につなぐ会(代表 福住勇矢、以下、当会)は、さいたま市見沼区で活動する「七里の桜を守る会」(代表 井上陽子氏、以下、守る会)との間で相互訪問を行いました。東武野田線七里駅北側の桜は土地区画整理事業に伴って伐採が予定されており(一部は伐採済み)、守る会が2020年より現地保存に向けて署名活動を行っています。今回の相互訪問を機に、両会の活動をより効果的に進めるため、継続的に連携していくことで合意しました。

訪問の経過

七里の桜視察の様子(2022年12月7日)。七里の桜を守る会の原田氏(左)、井上代表(右)と当会代表(中)。背景は七里駅北側に残る3本の桜。右手前方向にはさらに2本の桜があったが、すでに伐採済み
七里の桜視察の様子(2022年12月7日)。七里の桜を守る会の原田氏(左)、井上代表(右)と当会代表(中)。背景は七里駅北側に残る3本の桜。右手前方向にはさらに2本の桜があったが、すでに伐採済み
入曽地域交流センターでの懇談会の様子(1月21日)。右から七里の桜を守る会の原田氏、井上代表、齋藤事務局長
入曽地域交流センターでの懇談会の様子(1月21日)。右から七里の桜を守る会の原田氏、井上代表、齋藤事務局長
以前より、杉並区西荻の市民団体「ミイセ」から当会に対して、守る会に関する情報提供を受ける。
2022年11月30日当会代表から守る会代表に連絡、状況聴取と視察の打診
12月7日 当会代表が守る会の案内で七里駅前の桜を視察守る会の会合(相談会)に出席し意見交換
12月27日守る会の事務局長が狭山市を訪問、当会が狭山市役所で公文書開示請求を支援、入曽で入間小のケヤキや署名回収箱の視察と意見交換
2023年1月21日守る会代表ほか2名が入曽を訪問、入間小のケヤキや署名回収箱の視察と懇談会を実施。

主な合意内容

  • 当会から守る会へオンライン署名change.orgの開始運用支援
  • 署名活動広報活動の手法の情報共有や助言
  • 行政対応議会対応の情報共有や助言
  • 七里駅北側特定土地区画整理事業七里駅橋上化駅舎・自由通路の整備入曽駅周辺整備事業等の情報共有

七里駅の桜について

満開の桜(写真提供:七里の桜を守る会)
満開の桜(写真提供:七里の桜を守る会)
桜の向きに配置された七里駅ホームのベンチ(写真提供:七里の桜を守る会)
桜の向きに配置された七里駅ホームのベンチ(写真提供:七里の桜を守る会)

東武野田線七里駅(さいたま市見沼区風渡野)の北側、当時は東武鉄道の敷地だった線路際に立つ3本のソメイヨシノ。樹高12メートル、樹齢は推定70年以上で、ソメイヨシノとしては珍しい株立ち(根元から複数の幹が分かれている状態)。この桜はホームの外側に面しており、桜の花が咲く春になると電車の車窓からもよく見え駅員がホームのベンチを外側に向けるなど、地元住民だけではなく鉄道事業者や鉄道利用者にとっても風物詩になっています。駅北側は七里駅北側特定土地区画整理事業の対象区域となり桜は伐採予定で、この敷地はすでに東武鉄道から他の地権者に仮換地されています。この敷地については地権者が土地利用を考えていきたいと表明しており、土地区画整理協会は更地にして渡すことになると言っています。他にも駅北側の西寄りに2本のソメイヨシノがありましたが駅前広場整備のためにすでに伐採されています。

七里の桜を守る会について

地元在住のバイオリニスト、井上陽子氏が代表を務める市民グループ。2020年3月に立てられた桜撤去の告示看板を井上代表が見たことがきっかけとなり発足しました。さいたま市長や区画整理協会などに桜の現地保存の要望書を提出し、市議会への働きかけも進めています。駅前や商業施設前などで実施してきた署名活動で集まった署名は8,500筆を超えています。さいたま市は署名を受けて桜1本のみの移植を検討していますが、株立ちのため移植のリスクが高く、同会は土地の買い上げと3本すべての現地保存を求めています。また、同会は七里桜まつり(今年は3月26日を予定)などのイベントや他の市民グループとの交流を積極的に行っています。連絡先は電話090-5325-5377(井上代表)。

七里の桜を守る会のオンライン署名について

七里の桜を守る会のchange.orgキャンペーンページ
七里の桜を守る会のchange.orgキャンペーンページ

オンライン署名サイトchange.orgで「七里駅の桜三姉妹の保存署名」というタイトルで開始しています。署名の趣旨にご賛同いただける方はぜひご協力をお願いいたします

【短縮URL】https://chng.it/WrPRkkjtwz

当会の立場

入間小のケヤキと七里駅前の桜は自治体も経緯も伐採理由も異なりますが、地元住民の当該樹木への想いが行政と十分に共有できずに事業計画が立てられ、伐採・伐根の危機に直面しているという状況は共通している問題です。最終的な判断は地元住民や地元自治体がすべきですが、各々の活動で市民に対して十分な問題提起が行えるように連携・支援していきます。